コロナ禍で、仕事も、家庭も急激に状況が変化していく中で、
親だって、ずっと頑張り続けられるわけじゃない。
家の中で楽しめることを探して、
おもちゃインストラクターさんにアドバイスをいただき、
身近な材料で作れるおもちゃにもいろいろ挑戦した。
最初は楽しんでくれる。
でも、やっぱり飽きる。
新しい遊びを考えて、試して、また考える。
そんな日々が続いていった。
そして、だんだん辛くなってきた。
毎日、24時間ずっと子どもたちと一緒にいる。
料理を作る回数が増えた。
片付けても即座に荒れるから掃除をあきらめることが増えた。
外に出ても神経を使う。
もちろん、子どもと過ごす時間は大切だ。
でも、親だって一人の人間だ。
気持ちを切り替える時間もほしいし、休みたいときもある。
僕も、だんだん余裕がなくなっていった。
そして、YouTubeやスマホのゲームを解禁した。
「子どもに動画ばかり見せていていいのだろうか」
そんな気持ちもあった。
それでも、そうしなければ自分のストレスが爆発しそうだった。
完璧な子育てを目指すより、まずは自分が壊れないようにする。
当時の僕にとっては、それも必要なことだった。
この頃、僕は保育園の保護者会の会長を務めていた。
本来なら、役員同士で集まって話し合い、行事の準備をし、
顔を合わせながら関係をつくっていく。
ところが、やり取りはほとんどすべてLINEになった。
僕は2年間、会長を務めたが、
その間、一度も顔を合わせないまま任期を終えた役員さんも、たくさんいた。
今、街ですれ違っても、お互いに気づかないんじゃないだろうか。
同じ保育園の子どもたちを支えるために集まった人たちなのに、
顔を合わせて話すこともできない。
人とのつながりは、ただ連絡が取れれば成立するものではないのかもしれない。
顔を見て話すこと。
ちょっとした雑談をすること。
相手の様子を知ること。
そうした何気ない機会が、少しずつ失われていった。

